君も握手!

 罪の深さに海よりも後悔しています。
 ここはウルトラマン倶楽部イベント会場。

 会場には未就学児童がいっぱい。100人近くのミルクっぽいペド臭に、某S地くんの鼻もほっこりです。
 え、何でこんなところに来てるのかって?
 そりゃまあ、ほら、気の迷いとか…。
 …。
 すいません、うそつきました。本当は、本当はこの世に生を受け四半世紀、一度もこういうショーを見たことがなかったんですぅ!いちど観てみたかったんですぅ!
 しかし、この時の判断のせいで死ぬよりハズい思いをするハメになるとは思いもよりませんでした。
 ショーが始まり、まずはお姉さんとウルトラマン博士が登場、会場参加型のウルトラマンクイズで子供たちのテンションを上げていきます。合いの手や問いかけを駆使したトーク術に激しく感心。
 大盛況のうちにクイズは終わり、お子さんたちのボルテージは最高潮。さて、次は皆さんお楽しみの、そう、アレ。
お姉さん「じゃあ、みんなで呼んでみよう!」
お子さん「ねくさす〜
 声援の中、ウルトラマンネクサスがその姿を披露。うわ、本物の着ぐるみだ!かっけぇ!!
お姉さん「みなさんがいい子なので、ネクサスが握手してくれるって〜」
 へえ、握手会が…。
お姉さん「じゃあ、右2列のお友達は、壁際に寄ってね〜。右2列以外のお友達は、その後ろに並んでね〜」
 な、なんかいやな予感が…。
お姉さん「右2列のお友達から、握手と撮影をはじめますよ〜」
 げげぇ、のっぴきならねえ!!
 ふと前後をみると、すでにお子様たちとその保護者の群れが私の前後を完全に挟みこみ、列から抜け出せなくなってるー!!しかも順番的に、完全に前5番目以内!うきゃあ!
 おろおろしている間に順番はあっさりと回り、困惑するスタッフと私。仕方が無いので腹をくくってネクサスに手を差し出す私。ネクサスも相当混乱していたのか、実際に握手するまでに相当の間がありました。中の人、本当にごめんなさい。

 本当にいろんな人、ごめんなさい。ごめんなさい。もうしません。
 この後、私は逃げるように、いや、本当に走って会場を後にしました。本当にごめんなさい。